
年末の飲食店で「あのスナックのお陰で、さっぱりダメ!せっかくお客様が戻りかけていたのに・・!」
と店主の独り言が聞こえてきました。
2020年11月に、松山地域のスナック2店舗でクラスターが発生しました。
明らかに、それに対する悲痛なぼやきでした。
また、別の居酒屋では従業員を怒鳴りつける店主の声が、ガランとした客席に響いていました。
このコロナ禍のなか、気持ちは充分解ります。
誰かのせいにしなければ、自分の気持ちを支えられないほど飲食店業界は、かつてないほど疲弊しています。
しかし、周りを不愉快にさせた時点で、店主失格です。
叱られた従業員は、お客様の前で明るい表情はつくれません。
それがお客様に伝わります。
暗い雰囲気では、せっかくの料理もお酒もまずくなります。
ますますお客様の足は遠のきます。
このような環境下でなくても、世の中には何かにつけて文句を云う人がいます。
何かにつけて、ケチをつける人がいます。
サッカーの試合で仲間からのパスにケチをつける人、
バッターボックスでピッチャーの球筋に難癖をつける人、
ゴルフのパターでピンの位置に文句を言う人。
どのタイプも共通しているのは、プレーの下手な人達です。
文句を言う人、ケチをつける人は、周りを不快にさせます。
この種の人は、プロ選手や人の上に立つ仕事には向かない人です。
一流のプロなら、いきなり難しいパスが来ても、予測はずれのボールが来ても、
読み難い傾斜のピン位置でも、今すべきことに集中します。
発生してしまった現実に、文句を言ったりケチをつけたりしません。
自分の持てる能力とエネルギーのすべてを、目前の対処に振り向けます。
どうにもならない事象に、不満を言ったりケチをつけるエネルギーと時間がもったいないのです。
日本製の無人機はやぶさ2号が52億キロの飛行をし、
小惑星リュウグウの砂を6年がかりで持ち帰ることに成功しました。
これは日本からボールを投げて、地球を2週して
ブラジルの6センチの的に当てるほどの技術力だそうです。
これほど科学技術やAIの進化が著しい時代ですが、
人間の思い通りになることの方が圧倒的に少ない現代社会です。
予測不能な変化の時代、不平不満を言う暇があれば、すべてのエネルギーを対処力に振り向けよう!
「他責」より「自責」で、未来を切り開こう!