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満室レシピ

贈与の税制改正から2年、今までの贈与の当たり前が通用しなくなる?

2026.07.28

 

今回は、令和5年度税制改正により、2024年1月から大きく変わった贈与・相続の新ルールについて、改めてお話しさせていただきます。

 

■民法上の贈与の基本

 まず最初に確認しなければならないのは、そもそも贈与が成立しているかどうかです。民法上の贈与の成立要件は、贈与者(あげる人)が『あげる』という意思表示をし、受贈者(もらう人)が『承諾する』ことで成立する契約のことを言います。お互いの意思の合致で成立する民法上の諾成契約の一種です。この際に重要になるのが、下記の2点になります。

〇贈与者・受贈者双方の意思の確認

 例えば、祖父母が孫名義の預金口座にお金を毎年振り込んでいても、それだけでは贈与が成立していることにはなりません。孫自身がその預金口座があることを全く知らず、通帳や印鑑を祖父母が管理していれば、それは亡くなった祖父母の財産『名義預金』と判断されます。名義預金ならば相続財産に加算されて相続税の対象となります。

〇贈与契約書の有無と重要性

 前記のように、贈与は口頭でも成立する契約です。しかしながら相続税の税務調査では、贈与があったことを証明するために贈与契約書を作っておくことはとても重要です。贈与契約書があれば、贈与が確かに行われていたことを立証することができます。さらにその贈与契約書に確定日付(公証役場や法務局で付与された日付)があれば、税務調査の際も有利になります

 

 ■暦年贈与で改正された「持ち戻し期間の延長」

 贈与契約書を作成し正しく贈与ができていたとしても、他のリスクが考えられます。それは令和5年度税制改正により、相続時の「生前贈与加算期間(持ち戻し期間)」が延長されたことです。

 今までは、被相続人から相続又は遺贈により財産を取得した者が、被相続人の相続発生前「3年間」に暦年贈与されていた財産は、相続税の課税財産に加算されていました。この加算期間が2024年1月1日以後の贈与分より段階的に延長され最終的には7年間となりました。つまり毎年贈与契約書を作成し贈与を継続していても、亡くなる前7年間の贈与は相続財産に加算され相続税の課税対象となってしまいます。よって節税には繋がらないのです。

 

■これからの贈与は、新しい「相続時精算課税制度」の活用が有効かも。

 加算期間が7年間に延びたことで、今から贈与の対策をしても遅いと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、令和5年度税制改正では「相続時精算課税制度」にも大きな改正が加えられています。

まず相続時精算課税制度の対象は、贈与する人は60歳以上の親で、贈与を受ける人は18歳以上の子や孫です。贈与財産の種類、金額、贈与回数には制限はありません。贈与額合計2,500万円までは贈与税が非課税です。贈与者が亡くなった時に持ち戻して計算されます。したがって相続時には、相続時精算課税制度を使って贈与した財産と相続財産を合算した価額に対して、相続税が課税されることになります。

この相続時精算課税制度に、新しく「年間110万円の基礎控除」が創設されました。

この制度の優位な点は、

※年間110万円以下の贈与は、贈与税は非課税かつ申告も不要です。(初年度のみ選択届出書の提出は必要)

※年間110万円以下の贈与は、いつ贈与者が亡くなっても相続財産への加算(持ち戻し)がありません。

従って7年間の持ち戻しがある暦年贈与を続けるより、相続時精算課税を使って110万円の基礎控除を活用する方が、財産を確実に移転させるという点では有効な方法と考えられます。

 

■持ち戻し期間延長でも使える暦年贈与

加算期間が延長された暦年贈与が全く使えなくなったということではありません。7年間の持ち戻しの対象となるのは、原則「相続により財産を受け取る人(配偶者や子どもなど)」に対する贈与です。つまり、相続人ではない「孫」や「子の配偶者」への暦年贈与は原則相続財産への持ち戻しの対象外になります。「孫」や「子の配偶者」に贈与することにより、相続の時期を考慮せずに確実に財産を移転することができます。

ただし、遺言で贈与した孫に財産を遺す場合や、その孫を生命保険の受取人に指定しているなど、相続財産への持ち戻しの対象となる場合があります。

また実際に加算期間が段階的に延長され、直接影響してくるのは、2027年1月1日以降にお亡くなりになる方からです。2031年1月1日以降の相続から、最長7年間の加算期間が適用となります。

いずれにしても、今までどおりの暦年贈与を続けるのか、新しい相続時精算課税制度に切り替えるのかは、ご本人の年齢、家族構成、保有財産の額、保有財産の種類など、ご家族ごとにその対策は異なってきます。また贈与の目的によっても、どちらの贈与を選択した方がいいか変わってきます。

弊社でも皆様の「現状や想いに寄り添った贈与」を税理士などの専門家とともにお手伝いしております。いつでも遠慮なくご相談ください。

 

日本エイジェントでは、毎月テーマに合わせた「相続対策セミナー」を開催しています。「相続」と聞くと、まだ早いと思われている方も、資産管理・資産承継という観点から「相続」について考えていきませんか?

皆様のご参加、お待ちしております。

 

 

満室レシピ スタッフ

満室レシピ スタッフ

創業40年以上の総合不動産である「日本エイジェント」 管理戸数17,000戸以上で愛媛県No1シェア!※ 全国的にも空室率の高い愛媛県にて、多くのオーナー様を満室運営に導いたノウハウを満室レシピにて特別に公開中。 ※全国賃貸住宅新聞 管理戸数ランキング2025より

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